省エネ対策を前進させるために ~共同プロジェクトスタート~

-かなりのご苦労があったのですね。その中、2011年頃に当社とのお付き合いがスタートしました。

組合内での省エネ対策に万策尽きた時期に、地元の高圧ガスメーカーさんを通じてオムロン フィールドエンジニアリング(以下、オムロンFE)を紹介してもらいました。お会いした際に現状をお話ししたところ、第1段階として補助金を活用した電力の見える化を提案してもらいました。ただ、補助金を活用するという事は結構大変なことだと認識していました。というのも、組合内にある技術部では補助金を活用した事業を行っているのですが、申請書類の作成に掛かりっきりになっているのを間近で見ていたので、それを自分がやるのはかなり厳しいと感じていました。そういった意味からも補助金を活用するのはハードルが高いと認識していました。

-ハードルが高いとお感じになっていた補助金を活用する意義はどのあたりに感じていましたか?

当組合の中でも特に技術部は、醤油製造に関する研究・開発を積極的に推進しております。その成果を学会で発表するなど、技術革新に力を入れてます。PDCAで言いますと『C』の部分です。これがないとその先のアクションも取れませんし改善できないよ、という文化が浸透しています。ですから、分析結果を数値化して目標の達成報告義務がある補助金制度は私たちの文化にフィットしており、また意義を感じることができました。

しかし、我々製造部内で省エネ対策を実施するに当たっては、知見がないためにPDCAサイクルが回すことが出来ませんでした。特に『C』がないから検証出来ず、対策を立てることが出来なかったわけです。

今回オムロンFEと一緒に取り組む事に決めた最大の理由は、PDCAの『C』と同時に『A』も行える点に価値を感じたからです。分析後の対策を具体化しましょう、という提案内容がとても良かったですね。さらに、オムロンと言えば電子制御関係のプロフェッショナルですし、またオムロン製品がうちの工場の制御盤を開けるとたくさん装備されています。特にリレーは基本的にはオムロンさんのしかないくらいな話ですよね。その会社が言っているんだから間違いないだろうと。それは現場の人間にも浸透していますね。オムロンのリレーを見たことがない人間はいないくらいですからね。

-ありがとうございます。補助金が無事に採択され、本格的な省エネプロジェクトをスタートしました。電力計測システムが設置された具体的な箇所を教えてください。

導入した装置は、電力量計43台、湿温度計1点、エネルギー監視装置1台でした。具体的には、チラー、コンプレッサー等の外気温・湿度によって変動する電力量の把握と、設備の老朽箇所、電力原単位の悪い箇所の把握です。
平成23年度中小企業向け省エネルギー計測監視設備等導入事業助成金 対象経費:計測監視装置費、工事費、省エネルギー診断費 助成率:1/2以内本事業の目的・狙い 清算に寄与していないエネルギーの削減→不要機器の停止を徹底することにより電力量を削減 コンプレッサーの運用最適化→合理化されていない状態を確認し、停止ルールを策定することにより電力量を削減 冷凍機の運用最適化→無駄に運転している冷凍機や低負荷運転の機器を確認し運転方法を最適化する ピークシフトによるデマンド値低減→デマンドピーク要因を確認し、ピークシフトを実施することによりデマンド値を平準化
補助金活用〜エネルギー使用改善策の実行までの流れ


電力計測(見える化)システム施工の様子

問題点を明確に ~電力データ計測から見えてきたこと~

-計測装置設置から約2か月後、当社から『省エネ推進活動報告書』をご提出いたしました。計測結果を分析し課題点が明らかになりました。

そうですね。この計測で、3か所ある受電室の中でも、第3受電室内にある第4発酵室の熱効率が悪いことが判明しました。平日・休日に電力使用量の違いが少ないことが判明しました。
特にポンプ類は稼働し続けていたことが判明しました。しかもこのタンクは工場内でも一番古いタイプで、タンクの中には空調設備があり、しかも制御できていない状態でした。この箇所が、いわゆる原単位の悪い設備だったのです。計測器を付けるまでは理由が特定できませんでした。他の発酵タンクに比べて、かなり電力を消費していると印象しかありませんでしたの、非常に驚きましたし、今回の電力計測を実施しなければ、ここに課題があるとはわかりませんでした。

-この円グラフを見ると一目瞭然ですね。

稼働していないにも関わらず、ずっと使い続けていることになっていた事実に非常に驚きました。電力計測するまでは、個別の電気使用量が分かりませんでしたので、課題抽出の効果があったなと思いました。

-問題点を明らかにすることで、平成23年度の事業としては完了しました。

そうですね。ただ、計測結果(C)に対しての対策案(A)が明記されていましたので、少しずつ改善はしてきました。細かいところをオムロンFEにやってもらったが、第4発酵タンクはどのくらいその中でそれぞれ使用しているのか、という事を個別で電力計測装置を付けて貰ったので、さらに詳しい電力計測を行いました。

- 計測器は何か所取り付けましたか?

チラー、温水循環ポンプ、冷却水ポンプ、冷水ポンプ、冷水循環ポンプ、温水ポンプ、コンプレッサの7か所になります。

これを踏まえて、オムロンFEは対策案を提示してくれました。これを基に検討するのですが、例えば仕込み温度基準値の見直し、これは品質にかかわることで。我々の方で判断しますと、冷水温度の季節変動、これについては出来ますと。やるべきですと。冷却水ポンプの停止、これについても必要に応じてやるべきです。と。また、冷水ポンプ等のインバーター化、インバーターというのはご存じのとおり1割避けたら3割ほど電力量が下がりますから、これはすぐに実施しました。

また、実施してみて分かったのですが、何でこんなに悪いのか、何でこんなにチラーが稼働しっぱなしだったのか、というのを原因究明した時に、冷水と温水が混ざっていると。3方弁で。3方弁の老朽化ですね。

ー ただ古いだけではない問題があるという事を現場を見ながら発見出来たりするんですね。

そうですね、オムロンFEと一緒に現場を検証してもらって発見してもらったりしました。こういった課題を解決しようと現在更新、導入に向けて進めているところです。


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