経営課題として「省エネ」に取り組むということ

第1回「省エネ」は『もったいない』精神がベース

オムロン フィールドエンジニアリング株式会社
環境事業本部 エネルギー管理士
神林 修(かんばやしおさむ)
【2015年2月10日】

お母さんが『もったいない』と怒る理由

  『省エネ』という言葉は今や誰でも聞いたことがある言葉だと思います。建物に携わる仕事の方だけでなく、広く一般的に使われています。2011年3月に東北地方を襲った震災以降『節電』という言葉も一般的になりました。そもそも昔から日本の一般的な家庭においては『もったいない』という概念があり、幼少の頃の記憶を辿れば、誰しも一度はこの『もったいない』という言葉と共に、無駄遣いしたことを怒られた記憶があるのではないでしょうか?

  ところが、そんな環境で育っていない人だけでなく、そういう教育を受けて育った『もったいない』精神を持っている人でも、何故か会社や学校といった共同の場では平然と【使いっ放し】【つけっ放し】で気にも留めないケースが多々あるんです。思い当たる人もいらっしゃると思いますが、これ、なぜなんだろう?と考えてみると、答えの一つは至ってシンプルで『お金』なんですね。

  小さい頃、おうちで【照明をつけっ放し】にしてお母さんに『もったいない!』と怒られたことがある人は多いはずです。お母さんが怒る理由の一つ(ですが最大の要因です)は『電気代』ではなかったかと思うんです。毎月毎月、家計費の中から支払っているこの『電気代』は「塵も積もればなんとやら」で、もし家じゅうの照明や空調をOFFにしないまま生活し続けていたら、とんでもない金額になって跳ね返ってきてしまいます。ですから、お母さんは小さい子供に『もったいない』と叱るのです。

  これを会社や学校等、社会生活の中に当てはめてみると・・・実は、このお母さんの役割を果たしている人が結構少ないことに気付きます。もちろん先に書いた通り、震災以降『節電』が叫ばれ、現実的に電気代は上昇の一途をたどっており、製造業は言うに及ばず全ての業種にて以前とは比較にならないくらい関心を集める事項であり、各企業様においてもチームを作り、対策をうっていることは確かなのですが・・・。それでもまだまだ、手が足りていない(選任できていない)ケースは非常に多いと思います

  そして、もう一つ。
  家庭での『もったいない』の延長線上で、『止める』『消す』という行動はやる気になれば、誰でもできます。このやる気を維持していくことが極めて大事なことなんですね。断言するには語弊があるかもしれませんが、『やる気』さえあれば『省エネ』って実は結構簡単なんです。そして、結果として得られる一番の効果は家庭でも企業でも同様に大事な『お金』を節約することなんです。コストダウンは恐らくどの企業様にとっても経営課題ではあるのですが、意外なほど『電気代』は固定費としての扱いが大きいように思えます。いかに経営課題として、『省エネ』に取り組めるか、ここが一番のポイントなんですね。

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