進化するLED~その市場の昨今と、優れた特性とは~

株式会社EL&EL(エル&エル)
照明士(学会認定:第 29213 号)
シニア・照明コンサルタント 鴨下邦広
【2014年5月28日】

  発光効率が高く長寿命で省電力に優れたLED(Light Emitting Diode = 発光ダイオード)照明。日本でのその急速な普及のきっかけは、東日本大震災により懸念された電力不足や原発問題に端を発した電気代の高騰によるものだと考えられます。しかしLEDの普及を加速したのはその省エネに長けた能力以外にも、LEDが持つ優れた演色性や照明の波長の調整能力を求める企業が増えてきたということも大きな要因といえるのです。ではそのLEDの持つ優れた能力と、それがもたらす効果とはどのようなものなのでしょうか?

■ここ5年でめざましい進化を遂げ、さらにそれを継続するLED

  私がLED照明に携わるようになったのが2009年。その頃のLED照明はまだまだ普及しているとは言えず、当然商品の価格も高額でした。発光効率も70から80lm/W(ルーメンパーワット)程度、演色性(注※)を表すRaも高いとは言えませんでした。しかしそれがこの5年でLED照明の価格は毎年3割程度ずつ下がり、現在は費用対効果が合うような価格帯になってきたと言えます。1Wあたりの明るさも現在では160lm/W程度まで上がりました。5年前の2倍です。つまりはそのくらいのスピードで進化しているということなのです。また2015年までに、導入される照明器具の45から50%をLEDの器具が占めるだろうと言われています。そういう意味でもLEDは非常に急速な変化をとげ、普及も大幅に加速、市場も拡大していると言えるでしょう。もちろんLEDのチップ自体も進化してきており、Raも年々少しずつ上がってきているのが現状です。

  また2009年12月30日の閣議決定による「新成長戦略(基本方針)」で示された「2020年までのLEDや有機ELなどの次世代照明の100%化の実現」の方針や、翌年6月の閣議決定である「新成長戦略」・「エネルギー基本計画」で掲げられた、グリーン・イノベーションによる環境・エネルギー大国戦略の柱の一つとして、高効率次世代照明(LED照明、有機EL照明)を2020年までにフローベースで100%、2030年までにストックベースで100%普及させるという目標などを考えますと、性能の向上や低価格化などを踏まえ、照明のLED化はこれからもどんどん進んでいくだろうという風に見ています。

注※演色性:
室内など照明の人口光源で物の色を見たとき、どれだけ太陽光の下で見たときのように表現できているかという観点から評価した性能のこと。Raという。

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