日本とドイツのFIT制度

第5回
ドイツの再生エネは失敗しているってホント?
~今、ドイツで起きていることの真実

日本再生可能エネルギー総合研究所 代表
株式会社日本再生エネリンク 代表取締役
北村和也(きたむらかずや)
【2014年6月11日】

「ドイツのFIT制度は失敗している、、、」といった論調をどこかで読んだり、聞いたりすることがありませんか。もちろん、この業界にいて、一応ドイツの事情に詳しいと自称している私も、最近特にこのフレーズを耳にすることがたいへん増えました。それも、再生エネに対して反対論を唱える人達からではありません。比較的再生エネを進めたいと考えている人の話の中なのです。以前はバカバカしい勘違い、と一笑に付していたのですが、この状態はちょっと問題だと思います。
そこで、今回のテーマは『ドイツの再生エネは失敗しているのか』です。いくつか具体的なデータを元にお話をしていきます。

失敗の根拠

まずは、失敗論の中身から見てみましょう。何をもって、ドイツは失敗しているというのでしょうか。根拠として挙げられていることは、大きく分けて二つあるようです。

ひとつは、『フランスの原発からの電力を輸入できるから、ドイツは再生エネを増やせる。』ということ。直接失敗とはつながらないのですが、再生エネの足を引っ張るために繰り返されたお話です。

もうひとつは、『賦課金の高騰で電力料金が上がり、FITのシステムが立ち行かなくなっている。ドイツ企業は海外に逃げ出している。』との議論です。特にこちらは、財界のトップなどが繰り返し引用して、再生エネを導入すると日本の経済がダメになるというつながりになっています。

結論を一言で言うと、ほとんどが嘘と言ってもよいでしょう。実は、ドイツのクオリティペーパーや知識人向けの高級週刊誌なども、二番目の論拠と似たような記事を掲載することがあります。それをそのまま引っ張ってくる日本のマスコミや有識者が多いのです。

ドイツにも財界寄りのマスコミがいます。その論調をそのまま載せるのですから、困ったものです。

PAGE TOP ▲