阿蘇太陽光発電道場 研修レポート

施工現場を取り仕切る ~現場代理人・主任技術者の存在はなぜ大切なのか~

現場代理人・主任技術者
-現場代理人や主任技術者とは何をする人なのでしょうか?
工事現場の取締りのほか、工事の施工及び契約関係事務に関する一切の事項を処理する者として工事現場に置かれる受注者の代理人のことを言います。実質的に会社社長の代わりに工事一切の責任をもって施工をする者、ということになります。つまり 社長(事業主)の代理人 と言う意味です。

また、主任技術者なるには施工管理技士という国家資格が必要になります。工事規模に応じて1級か2級かというのがありますが法律によって、現場には必ず配置しなければならない、非常に重要な技術者です。

主な役割は、現地調査からスタートしてシステム設計、見積り、口座開設、設備認定、工事業者選定、資材調達、施工計画から実際の施工が始まると安全・工程・施工・品質の技術管理業務を遂行します。

冒頭でもお話ししましたが、受講生には研修後に現場管理人、主任技術者のどちらの役割も担うことが出来るようになるために研修を行っています。

その他に安全責任者、写真管理がいて現場の管理チームが成り立っています。実地研修中はチームを組んでもらい、どの立場も持ち回りですべて経験してもらいます。
-実際の現場では太陽光パネルなどの設置作業は行わないのですか?
実際の現場では、パネルを担いだり取り付けたりする事はありません。現場管理が業務なので工事を一緒に行うことはNGです。
-それではなぜ、阿蘇太陽光発電道場で施工実地研修を行っているのでしょうか?
実際の施工を請け負う業者さんがどのような苦労されているのか分からないでいると、的確な指示を出せないですし、工程管理も出来ないので現場が混乱し、挙句の果てには粗雑な施工が横行してしまうのです。

現場にいながらにして現場が分からない、という事にならないためにも実地研修をする意味は大きいのです。

-なるほど。現場代理人としての責務を果たすためにも、工事業務を経験することはとても大事なことですね。
そうですね。現場代理人は現場代理人で、工程管理と報告の義務があります。主任技術者は主任技術者で、下請け業者が行っている作業に対してある意味ダメ出しとかチェックとか進行上のことを管理します。それぞれの役割に専念してもらうのが筋なのです。

その線引きを曖昧にして現場を管理する側が、良かれと思って工事業務を手伝ってしまうと馴れ合いの風土になってしまい、万一事故が起こってしまった時に責任の所在がはっきりしなくなる恐れがあるのです。

『出来ない』ではなく『やってみよう』~チャレンジし続ける姿勢~

太陽光発電の施工研修 太陽光発電の施工研修
-この研修を通して大切にしていることは何でしょうか?
まずはとにかく失敗してもらうことですね。淡々とこなしてしまうと、出来ると錯覚してしまう恐れがあるためです。
基本的に講師からあまり口を出さないようにしています。どんどんミスや失敗をしてもらって施工の大変さを肌で感じ取ってもらうのが狙いです。

ミスや失敗を振り返って、ではどうすればよかったのかを自分で考えてもらいたいわけです。
その失敗を他の受講生とも共有させます。そうすることによって研修生全員が失敗しないためのリアルな知識や経験が蓄積されていくわけです。
また、太陽光発電の施工に限らずですが、施工現場は各所とのチームワークが非常に大切になってきます。
研修生は全国から来ているので、当然初対面の場合が多いのですが、1ヶ月間同じ時間を共有して、仕事をしていく中でコミュニケーション能力も改めて身につけて欲しいのです。   
-現場代理人が、設置工事の研修を受けるというのは他にはない試みのようですね。
そうですね、確かに他では聞いたことがないです。この規模で研修を実施しているのは唯一といってもいいかも知れません。

阿蘇太陽光発電道場は、研修生にとって初めてのことをチャレンジしていく環境です。どの場面においても『出来ない』ではなく、なんとか工夫し周りの協力を仰いで課題を達成する成功体験こそが重要だと捉えています。
我々の風土として、『出来ない』ではなく『やってみよう』というものがあります。それを繰り返して試行錯誤していくうちに、レベルの高い仕事が出来るのです。『出来ません』ではなくて、『やります、やれます、やってみせます』の精神が根付いていますね。

阿蘇道場での研修で得た知識や経験を深め、各人が持っている知識や経験に上乗せしてより良い社会を造ることに貢献できたらこんなに嬉しいことはないです。ここはあくまで研修の場です。研修で失敗するのは問題ではありません。失敗しないより、どんどん新しい事にチャレンジしてほしいです。

通常業務から離れてじっくりと腰をすえて1ヶ月間にわたって太陽光発電について向き合うことができるのは大変意義のあることだと思っています。
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