オムロン フィールドエンジニアリング株式会社
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株式会社三福様

株式会社三福様

自動車業界には「6大任務」を遂行する必要があります。 電力量低減と夏場に室内の温度が上がる建物の遮熱効果を期待して、工場の屋根に自家消費型の太陽光発電を導入。

施工主様情報

施設名 株式会社 三福
設立 2003年1月
所在地 福岡県豊前市
事業内容 自動車部品(排気系部品、板金プレス部品、スピニング部品等)を製作
マフラー、エキゾーストマニホールド、ボデープレス部品など
ホームページ https://www.sanpuku35.co.jp/

施工内容

施工場所 株式会社 三福 社屋(第一工場)屋根
施工内容 自家消費型太陽光発電の導入 パネル容量:トリナソーラー270W(多結晶)×1.896枚
パワコン容量:392.7kW
施工期間 2ヶ月間(2018年2月1日 – 2018年3月31日)
遠隔監視
保守サービス
ソラモニ 安心パック(見守り監視)
2003年1月、大手自動車部品メーカーである株式会社三五様のグループの一員として福岡県に設立された株式会社 三福(以下、三福)様。設立以来大手自動車メーカーへ高精度&高品質な製品(排気系部品、板金プレス部品、スピニング部品等の自動車部品)を納入し、着実に売り上げを伸ばされています。製造業としての厳格な安全対策をはじめ、グループ全体で推進する環境対策を積極的に行われ、社会貢献に尽力されています。 今回は、2018年に導入され、すでに稼働中の自家消費型太陽光発電システムについて、三福様の久々湊(くにみなと)執行社長と、導入に尽力された製造エンジニアリング部の柏田(かしわだ)部長にお話しを伺いました。

導入までの背景/課題

− 今回、自家消費型太陽光発電システムを導入しようと思われたきっかけを教えてください。
2015年12月にオムロン フィールドエンジニアリング(以下、OFE)のセミナーを受けに行きました。工場のインフラや原価低減などを担当しておりましたので、何とか省エネ対策に関するヒントが得られないかと思い参加しました。急に何かしないといけない、ということではなく、原価低減は使命の1つですから、それを実現できるネタを探すために、という感じだったかもしれません。そのセミナーの中のひとつのテーマに太陽光発電のご紹介があり、助成金が出るというお話しもあったので、興味がわき詳しくお話しを聞かせてください、と言ったのがスタートですね。
− 日常的にコスト削減を考えていらっしゃる中で、特に解決しなければいけない課題のようなものはお持ちだったのでしょうか?
「電力」に関してはいろいろと試しました。例えば九州電力の割引制度で空調設備のブレーカーを1カ所に集めて一括管理すれば少し安くなるとか、夏季に地域の電力需要が高い時、当社が1日だけ電気を使用しない日を設け、調整金のようなものをいただくといった活動はいろいろやってきて、やはり「電力」というのはコストの増減を左右する大きな要因ですから、もっと何かできることはないか、そのヒントはないか、と考えていました。どこの会社もそうですが、自動車業界は特に原価が厳しいと思います。「6大任務」と言いまして、第一はもちろん「安全」なんですが、その中に「原価」と言う使命があります。達成目標もあります。普段の業務の中で節約できることについての意識は従業員もみんな持ってくれていますし、工場インフラを担当している身としては、もう少し大きな効果を得られるものがないかと情報を探していました。
− セミナーでご興味を持たれ、その後OFEともやりとりを重ねられたと思いますが、導入の決め手となったポイントについて教えてください。
2015年の夏に、溶接をメインにやっている第一工場の屋根に遮熱塗装を導入しました。セミナーに参加したのはその年の12月で、その時点では省エネ対策に関するヒントを得ることが目的でした。セミナーで太陽光発電システムを設置することで遮熱効果を得られるということがわかり、第二、第三工場も遮熱塗装をする計画があったんですが、遮熱効果があるなら太陽光発電を載せればいいじゃないか、と。お金をかけて遮熱塗装をするぐらいなら、太陽光発電の方が電気を創れて遮熱効果もあがる、一石二鳥だというところで導入の話を固めていきました。
− では導入にあたり狙った効果としては今回「遮熱」というところも大きかったと。
そうですね、入り口は省エネ対策だったんですが、もともと並行して環境対策というのは進めていましたので、今回の件については、従業員の働く環境を守るために、ということで「遮熱効果」の方を前面に出して検討しました。

システムの設計・施工・効果について

− 施工のパートナーにOFEを選ばれたのは始めから決められていたのですが?
稟議書を出す時に、比較という意味で同じスペックでの見積もりは取りましたが、オムロンさんのほうがかなりコスト的にも安かったのと、最初の入り口がオムロンさんのセミナーですし、その後もいろいろと教えていただきましたし、そのまま勉強がてら話を進めていきました。
− OFEの提案内容や施工には、どのようなご感想をもたれましたか?
OFEには太陽光パネルの設置レイアウトをはじめいろいろと提案をしてもらえましたし、当社の意見も比較的柔軟に聞いていただきました。施工に関してもプロでいらっしゃるので不安はありませんでしたし、工事の際の安全面について当社から意見をさせてもらうなどもして、大きな問題もなくスムーズに完了できました。ただ当社も初めは思いもよらなくてピンときていなかったんですが、今回「遮熱効果」を高めるという目的もあり、太陽光パネルを屋根の端まで敷き詰めることにしたため、稼動後の点検時に屋根に上る際の安全対策に関する課題がありました。施工の完了が間近でしたが、当社からその件でオムロンさんに問いかけて、最終的な安全対策のカタチが決まるまではいろいろとキャッチボールをさせていただいたきました。

− 稼動して約1年ですが、ご期待されていた効果のほうはいかがですか?
最初にしていただいた発電シミュレーションと比較して、発電量は多くなっていますので、まずまず満足と言えると思います。また、減価低減にももちろん繋がっています。当社は今年、ISO14001取得に向けて取り組んでいますから、CO2削減の意味でもかなり効果が出ています。

− 遮熱効果はいかがですか?
そうですね。熱中症で救急搬送される従業員がいなくなりました。それは良かったと思います。第一工場の塗装も含めてですけど、前年までは必ず毎年、暑さで倒れる従業員がいました。そのうち救急搬送される従業員もおりましたので、効果は確実にあったと思います。
− 温度は計測されていますか?
温度は自社で計測しています。同じ日に、太陽光パネルを載せている場所と載せていない場所を計測し比較しています。載せた場所は、遮熱塗装と比較してみると、室内温度が3度改善されていることがわかりました。

今後の展望・取り組みについて

− 今後も対策を積極的に進められると思いますが、展望をお聞かせください。
新しく建てている工場は最初から太陽光発電を載せて設計しています。もともと二重屋根にして遮熱対策をするという案もありましたが、太陽光発電を設置すればそれが二重構造になるからということで、基本的には載せるつもりです。また省エネ対策の部分では、工場のインフラ設備が、会社設立から16年経ち、ちょうど更新時期になります。省エネ効果の高い機器に更新するとか、機器そのものを減らすとか、契約電力・使用電力を見直す工夫などを今年から来年にかけてしてゆくと思います。
− 三五グループ様の理念に「人」と「もの」と「環境」づくりの調和、というのがございました。環境貢献について、あるいは地域貢献などについては今後どういったことを考えられていますか?
ひとつは「工場の森づくり」です。三五グループ全体で、目標35万本の植樹を行います。各工場で実施しています。また東北の震災の後、「命を守る森づくり」というプロジェクトがあり、横浜国立大学の宮脇先生が提唱されているものなのですが、津波の威力を減退させ、引き潮の流れを食い止めるという天然の森・防潮堤を創ろうというものです。そのために各工場ではどんぐりを栽培し、それから育成した苗木を毎年東北へ送る活動をしています。
製品を通じた環境づくりとして取り組んでいるひとつがヒートコレクタという製品です。これは今まで捨てていたエンジンの廃熱を回収し再利用する、つまり排気ガスの熱を使って冷却水を温め車の暖気を早める。特に冬季は燃費が10%ぐらい向上します。また、エンジンから排出される有害なガスを除去する一体型の触媒コンバータケース。塑性加工を独自のスピニング加工、工具を回転させて変形させるとワンピースの部品からオリジナルの特殊なスピニング製品を製造します。これも自慢ですね。比較的安価な加工で柔軟にいろいろな「傾斜」を創れます。


三五グループのものづくりの未来を担い、内外にその成果を発信 する重要な研究・広報拠点として設立したECO35(エコサンゴ)。 植樹による自然回復を目指した広大な森、世界に類をみない「マ フラーミュージアム」なども。(名古屋市熱田区)
http://eco35.jp/

− なるほど。では今回の自家消費型太陽光発電の導入もグループの環境対策に関するビジョンと関係が深いと言えるのでしょうか?
それはもちろんありますね。
今回の太陽光発電の導入は、グループが掲げる環境チャレンジの中のひとつで「生産活動の排出物(CO2・廃棄物)ミニマム化」になると思います。生産活動用の電力は自然光を使用して、2030年までにCO2排出量を40%減らしましょう、と。また地域貢献という意味では、災害時に地域の方の避難所の役割を担ったり、電気の供給などに役立てることを考えています。

ご要望事項の実現

株式会社三福様との出会いは、柏田部長様が2015年弊社主催の『エネルギー最適化セミナー』にご出席いただいた事がきっかけで、原価低減の観点から自家消費太陽光発電設備に興味を持っていただき、弊社にご提案の機会をいただきました。
提案内容は、工場屋根に設置する案で、ベース電力量削減効果、CO2削減効果、遮熱効果、BCP対策等でした。
柏田様が現在検討課題とされている点と将来必要とされる対策になっており、評価いただいた事が採用の決め手となりました。
契約に至るまでは社内調整及びグループ全体調整などにご尽力いただき大変感謝しております。
また、工事開始期間中はもとより稼働開始後の保守面での安全対策など様々な観点で協働出来た事により三福様の理想とする
自家消費太陽光発電設備の完成となり、ありがとうございました。更なる御社の課題解決にご協力したいと考えております。引き続きよろしくお願い申し上げます。

オムロン フィールドエンジニアリング株式会社
エネルギーマネジメント事業本部 EMエンジニアリング SE部 EMエンジ SE2課
営業担当 居石 昭彦