導入事例|

省エネ(設備更新)の事例病院の事例

社会医療法人社団熊本丸田会 熊本リハビリテーション病院 様

社会医療法人社団熊本丸田会 熊本リハビリテーション病院 様

氷蓄熱式空調チラーから空冷ヒートポンプチラーへ。
給湯熱源は分離し、一般給湯系を給湯・冷房両熱源エコ キュートへ。
電力会社からのリース満了をきっかけに、空調・給湯熱源機の方式変換によるシステム全体の効率化更新を決意。

施工主様情報

施設名 社会医療法人社団熊本丸田会 熊本リハビリテーション病院
創業 昭和41年
所在地 熊本県菊池郡菊陽町
事業内容 リハビリテーション専門病院
病床数:225床
診療科:整形外科、リハビリテーション科、内科、循環器内科、呼吸器内科、
    消化器内科、代謝内科、脳神経外科、神経内科、形成外科、泌尿器科、麻酔科、
    放射線科、血管外科、リウマチ科、歯科、歯科口腔外科
ホームページ http://www.marutakai.or.jp/kumareha/

施工内容

施工場所 病院 東館
施工内容 院内の空調熱源及び給湯設備等の更新工事
1)空調熱源:氷蓄熱式空調チラーの更新
2)給湯設備:給湯チラーの更新
3)搬送設備:定流量ポンプの更新
施工期間 仮設工事含む約6ヶ月(2015年10月~2016年03月)

昭和41年、熊本整形外科病院として開設した熊本リハビリテーション病院様。昭和49年に80床の熊本理学診療科病院としての開院を経、2年後の昭和51年には181床に増床。昭和58年4月には日本整形外科学会認定医研修施設の認定を受け、昭和61年に名称を熊本リハビリテーション病院と変更しました。その後も現在に至るまで、リハビリテーション専門病院としてさまざまな医療活動を行いながら、施設としても複数の認定を受け、診療科の拡大や増床を重ね、地域ニーズに応えうる高機能の総合リハビリテーション病院を目指し、尽力されています。
今回は、病院施設の各種エネルギー設備の更新について、今年4月に起きた熊本地震での体験なども含めて、事務部の城様を中心に、施工に関わられた病院スタッフのみなさま(総務課の永廣様、西村様、大谷様)にお話を伺いました。

総務課の永廣様、西村様、大谷様

導入までの背景/課題

−今回の設備更新を検討された主な理由、まずはきっかけをお聞かせください。

もともと九州電力より氷蓄熱のシステムを15年前からリース契約で利用しておりましたが、ちょうどそれが平成28年3月に契約満了を迎えることになっていたので、新しい設備を模索していたのです。そんな時、以前から定期的にメールを頂戴していたオムロン フィールドエンジニアリング(以下OFE)に連絡し相談したところ、補助金もあるという話になりました。最近の傾向ではどこの企業も当然のように補助金を狙いますので、採択となると決してラクではないですが、当院も東館のみにおいては、空調と給湯だけでなく照明を含めたところでの省エネ率であれば、ぎりぎりではあるけれど、到達する可能性もあるので補助金申請をしてみませんか、とOFEよりご提案いただきました。機器やシステムについても信頼できるものを納入できるという前提で、急でしたが、補助金申請の方向で今回の設備更新をOFEと取り組むことでGOサインが出ました。ただし当然不採択の可能性もありますので、採択・不採択両面の提案を用意してもらいました。

−きっかけとしては電力会社とのリース契約満了ということが大きかったわけですが、それ以外に施設そのものに対する課題などはお持ちでしたか?

リース満了もありますが、それならそのまま(設備を)買取るという選択肢もありましたが、やはり今回施工を行った東館は平成13年に竣工してもう15年経ちますので、当然、設備の老朽化という課題はありました。そしてその観点で考えれば、それ(買取り)はリスクが大きいというところがあります。やはり一番は安心・安全というところが大事ですから、新システムにしたほうが良いのではないかという方向になりました。

−今回施工した東館の病院での位置づけを教えてください。

当院はリハビリテーション病院ですので、基本はリハビリテーションに特化した病棟、回復期リハビリテーション病棟です。ですが、平成24年に本館が出来上がったタイミングで本館に回復期リハビリテーションの施設を移行し、今までそれがあった東館を一般病棟にしました。当院にある17診療科には当然リハビリが必要な患者様は多くいらっしゃいますが、リハビリを必要としない手術・入院の患者様や内科検診関係の患者様ももちろんいらっしゃいますので、東館はそのような一般の患者様の病棟で、流れとしては、一般で入院なさって、一般で退院なさる患者様もいらっしゃいますし、一般で急性期治療を終えられ、リハビリ目的で本館に移られるという患者様もいらっしゃいますね。

−それではその東館の設備更新を行う際、OFEの提案で決め手となったものは何だったとお考えでしょうか?

やはり一番はコストパフォーマンスです。そして省エネ効果です。当院としてはやはり設備を更新するのであれば、省エネを意識して更新を行うというのは当然のことでしたし、残念ながら補助金は不採択になってしまったのですが、当院として急務であった空調と給湯のシステムを高効率化更新できるという提案に期待しました。

効率化更新による累計電力料金メリットの比較

計画~施工~効果について

−今回、省エネ効果を狙われて空調と給湯熱源を別のものに変えられたんですが、効果的にはいかがでしょうか?

施工前のご提案時に省エネによる効果をシミュレーションしていただき、それを見るとかなりのメリットが得られると思えました。しかしながら実際にはまだ始まって間もないので、効果検証までには至っておりませんが、今のところは期待できるように感じています。

熱源システム

−現時点で工事後に良かったと感じられた点はございますか?

工事が終わって機械自体が入れ替わった現場を見て、かなり小型化されていて場所をとらないところです。施工前は大きい設備がドカドカドカっと屋上に並んでいましたが、それがすっきりして、作業等もしやすいのではないかと思います。何よりも屋上には重たいものは載せないほうがいいと思いますね。

施工前、施工後

−それは確かにそうですね。機能的な部分ですとか、これは面白い、他からは出てこなかった、というような点はいかがでしょうか?

ベースとして温域があって、必要に応じて流量制がきちんとなされているというところですね。給湯はまだわからないんですが、空調システムについてはチラーそのものに魅力を感じています。

−半年という施工期間中、OFEは貴院の施工パートナーとしていかがでしたでしょうか?

スピーディーに対応していただき、スムーズに実行できました。工期についてもOFEは自信を持って“大丈夫です”とおっしゃっていました。実際に、ほぼ狂わず工程表通りに進めてくれました。また、今回の施工とは直接関係のない、当院の施設に付随するものの修理等にも気軽に相談に乗ってくれ、そういったところでもすごく助かりました。施工後のメンテナンスなどもきちんとしてくださると聞いていますので、今後のアフターケアとしてもOFEに期待しているところはあります。そういうことを含めて、パートナーとしてOFEを選んで良かったと本当に思うのは1年後ぐらいなのかもしれないですね。

大きな災害に遭遇して

−今年4月、大きな地震に遭遇され、本当にいろいろと大変だったと思いますが・・・。

夜でしたので、その時に私たち全員が常駐していたわけではないですけど、入院機能がストップして、患者様をどこか別の病院に転院していただかなければいけなくなったと云った状況には全くならなかったので、入院に関しては全く縮小する必要はなかったです。もちろん、外来の患者様で混雑して、一時的にトリアージの必要が出たり、病院に来たくても病院までの道が寸断されて来られなかった職員もおりました。逆に、病院の近くに住んでいる職員が病院にすぐに来て、在院のスタッフと協力して業務にあたったりしました。病院の機能が停止するということはなかったのでそれはとても助かりました。

−災害を想定する、といったさまざまなご用意があったのですか?

当院の院長の方針もあり、当院は災害向けの病院ではないですが、災害拠点になりうる設備を保有しています。自家発電装置や非常用発電装置、重油で動くものですが、それによって3日間ぐらいは動きます。全部がカバーできるというわけではないが、まずは電気を確保しようと。あとは備蓄とか、水ですね。当院は地下水を汲み上げています。災害にも対応できるようにもともと一機しかなかった汲み上げのためのポンプも2機にしました。地下水が枯れない限り問題はないです。ただ今回、想定外だったのは、震動でその地下水が濁ってしまった。ですから飲料水としての摂取ができなくて、1週間程度は支援物資に頼りました。

−建物そのものに被害はありましたか?

不幸中の幸いで、外壁・内壁に多少ひびが入ったり、外の渡り廊下に地盤沈下のようなところがあり、配管の歪みや捻じれはありましたが、その程度ですね。

−「その程度」という感じには思えませんが。

当院単体だとそう思われるかもしれないですが、他の機関さんとお話して比較すると、当院は意外と軽微に終わったということがわかりました。本館などは建てたばかりということもあったでしょうが、当院は小規模な被害で済んだのではないかと思います。

−設備更新を行ったばかりの東館は大丈夫でしたか?

一部架台の歪みがありましたので少し修理してもらいましたが、システムに支障が出るようなことはなかったです。

東館

今後の取り組み

事業部 事務次長 城忍様

−今後の展望についてですが、大きな災害に遭われたというような稀有なご経験等も踏まえ、病院としてしなければいけないこと、していきたいと思ってらっしゃることがありましたらお聞かせください。

先ほども申し上げましたが、保有している発電機等の設備を使って電力を確保していくなど、省エネ対策と同様に発揮したいという思いはありますね。そういったシステムを組んだ時にどうかっていう提案もOFEにはいただいているところです。当院の院是に“地域ニーズに応えうる高機能の総合リハビリテーション病院を目指す”があり、これは地域住民の方々をバックアップできるような医療機関でなければならない、医療で地域に貢献していくことが第一と思っています。今回の地震では、半日程度ですが九州電力の電気が止まりました。ですが方々が停電しているのかどうかもわからないくらいに、当院ではこうこうと明かりはつきましたし、きちんとカバーできていました。そういう意味では設備が機能したというところはありましたので、改めてそういった設備を入れていて良かったな、と。

−“地域のニーズ”とは具体的にどのようなことを捉えていらっしゃいますか?

当院は救急指定病院なんです。2次救急指定(*1)となっておりまして、リハビリテーション専門病院でありながらもそういった救急を担う病院でもあります。ですから地域の方々も当院に期待をされていると思いますし、リハビリテーションについては当たり前の機能としてお応えするというところはありますね。そしてそれらを担うには何が必要かと言ったときに、設備だったり人だったりだと考えますね。

−省エネ対策を行い省いたもの、コストなどを今後どういったことに反映したいなどのビジョンはございますか?

私たち従業員がお話しするには大きなテーマですが、当院の院長は“災害拠点として医療を支える”という役割を担いたいとは前々から申しております。リハビリテーションがらみではJRAT(*2)という組織で、5月末から当院が熊本地震対策本部となって全国からリハビリテーション関連の方に集まっていただき、ここを拠点に災害地へ行かれ、リハビリをしていただいているというところがあるんです。このように災害の拠点となるべく、そういった活動にも重点を置かれています。
−地域の病院がそのようにしていただけると住民としては安心ですね。

そう思いますね。ですから、今回の設備の更新においてOFEのご提案を受けるきっかけとなった補助金はそういう意味でもプライオリティが高いです。今後も補助金をうまく活用して設備更新を行っていきたいと思います。

(*1)2次救急指定:救急指定とは、消防法2条9項により1964年の「救急病院等を定める省令(昭和39年2月20日厚生省令第8号)」に基づき、都道府県知事が告示し指定する病院のことを言う。その中でも2次救急病院とは「入院治療を必要とする患者」に対応する機関のこと。
(*2)JRAT:大規模災害リハビリテーション支援関連団体協議会のこと。大規模災害時において救急救命に継続したリハビリテーションによる生活支援等により、生活不活発病等の災害関連死を防ぐことを目的とする団体です。

ご要望事項の実現

オムロン フィールドエンジニアリング株式会社 環境エンジニアリングSE部 環境SE3課 居石 昭彦

今回、氷蓄熱式空調チラーから空冷ヒートポンプチラーへ、一般給湯系を給湯・冷房両熱源エコキュートへリニューアルさせていただきました。
既存機器の老朽化で、契約を更新するのか入れ替えるのが良いのかという課題をお持ちでした。そこで、当社が設備更新をご提案する際のコンセプトである『エネルギー合理化の最大化』のご提供を具現化する事が、熊本リハビリテーション病院様の課題解決に繋がると認識しました。補助金を活用したイニシャルコストの削減、高効率機器によるエネルギーコストの削減、保守メンテナンスを考慮した配置、省スペース化等の提案により更新合意をいただく事が出来ました。
残念ながら補助金は不採択となりましたが、更なるイニシャルコスト、エネルギーコスト削減提案、併せて患者様を最優先とした工期、工事内容設定など法人本部様、事務部様、施設課様のご協力により無事竣工となり、大変感謝しております。ありがとうございました。

オムロン フィールドエンジニアリング株式会社
環境エンジニアリングSE部 環境SE3課
居石 昭彦