発電異常をひき起こすさまざまなリスクとトラブル事例
太陽光発電を導入すると、経年劣化による不具合や故障はもちろん、日常的に潜むさまざまな発電異常へのリスク、環境の変化によって起こるトラブル、などに悩まされることでしょう。ここではその代表的なリスクと、実際に起きたトラブル事例をご紹介します。
トラブル事例
徐々におこった出力低下、その要因は?
きちんと発電していると思っていても、見つかりにくい発電異常や気づかぬ発電ロスに見舞われていた!?なんていうこともあるのです。ここでは当社のO&Mサービス「ソラモニ」が検知した異常の事例をご紹介します。
地域:九州
◆発見状況
地上に設置した太陽光モジュール全体の中の、ある一角においてのみ、徐々に発電出力が徐々に低下する現象が、春になって見られるようになった。
冬にはこの現象は起きておらず、分析ツールにより異常を過去のデータ・現場状況データ等と照らし合わせて解析。
機器の故障もなく、現地周辺に日射をさえぎる建物などもない。
◆現地調査
出力低下が見られたあたりを現地調査したところ、その一角に、フェンスを隔てて立木があった。
しかしこの木の影はパネルに直接かかっていない。
にもかかわらず、計測器(IV トレーサ)で計測すると、この一角の値が確実に低くなっていることを確認した。
直接の影にもなっていないのに発電ロスってどういうこと?
この異常のキーワード:散乱日射
この一角で、発電ロスにつながるものがあるとすれば、この立木以外に考えにくい。
しかし直接の影になってはいない。ただし調査の結果では確かに出力低下が起きていた。
いったいなぜ?こういうことってよくあるのか?