【企業向け】FIP制度とは?
FIT制度との違いやメリット・デメリット、語句の意味や今後の見通しを
わかりやすく解説!
FIP制度について今後の見通しを解説
INDEX
はじめに:FIP制度とは?FIP制度導入の背景
再エネ由来電力をビジネスとして捉えるために欠かせない注目の制度「FIP制度」。
「FIT制度(固定価格買取制度)」は、再エネ由来電力を普及させる第一歩として2012年にスタートしましたが、それに変わる新しい制度として2022年からスタートしているのがFIP制度です。2050年のカーボンニュートラルの実現に向け、FIT制度が再エネ由来電力普及の第一段階(導入)だったとすると、FIP制度は第二段階(本格稼働)とも言える発展的・自立促進的な内容となっています。今回は、FIP制度について、制度の仕組みや概要、メリット・デメリットを詳しく解説して参ります。
FIP制度の理解のために前提知識として必要な「FIT制度」
FIT(フィードインタリフ:Feed-in Tariff)制度は2012年にスタートした電気の固定価格買取制度です。もともと再エネ発電は火力発電などと比較すると発電コストが高く、それが普及の足かせとなっていました。そこで、再エネ発電を行う事業者を増やす目的で、再エネ電力を他の電力よりも高い価格で買い取ることを約束しました。それがFIT制度です。FIT制度の導入により、再エネは急速に拡大しました。
FIT制度のひとつの条件として、買い取り期間があります。発電量に応じて10年もしくは20年の買い取り期間が定められていますから、それを終了すると買い取りは終了(卒FIT)となります。卒FIT後、事業者は発電設備で得た電力を自家消費することが可能です。FIT制度によって発電能力のある設備が各地に点在することとなり、火力や原子力発電による一極集中型の発電からレジリエンス能力の高い地産地消型の発電へと徐々に移行が進んでいます。
FIT制度で見えてきた課題
FIT制度は日本のカーボンニュートラルにおいて、再エネの導入を加速させた重要な施策であり、一定の成果を得ました。しかし徐々に見えてきた課題もあり、それによって次の段階のFIP制度の導入が検討されたわけです。では具体的に、FIT制度で見えた課題とはどのようなものだったのでしょうか。
まず一点目は、国民負担の問題です。FIT制度によって買い取りに要した費用は再エネ賦課金として、電気料金に含まれていますが、電力を高値で買い取っているためにこの再エネ賦課金が年々上昇を続けており、電気代を負担する企業・国民の不満から長期間同施策を続けることは難しいと言われてきました。
二点目は、需要と供給の問題です。電力供給の重要な要素として需要と供給があります。一部の蓄電システムを除いて電力は貯めておくことができませんから、安定した電力供給を行うためには需要のあるときに適切な量の発電ができるような設備を整えなくてはなりません。電気は発電量と消費量を常に同程度にする必要があり、どちらか一方が強すぎてバランスが崩れてしまうと、大規模停電につながる恐れがあります。そのような事態を防ぐために、法令などによって発電量を強制的に抑えるルールが定められています。(出力制御と言います。)今後、再エネが主力電源となっていくためには、そのような電力市場のルールにも適応していく必要があります。
これまでは固定価格での買取が前提とされてきたために、発電事業者にとって需給バランスを考える必要がありませんでした。そのため、より現状に即した形での買取が検討されるようになったのです。
課題クリアへ向け、スタートしたFIP制度
FIP(フィードインプレミアム:Feed-in Premium)制度は、前章でお伝えしたようなFIT制度の課題を発展的に解消する目的で2022年に開始されました。
FIP制度では、発電事業者が市場に参加して卸売市場や小売電気事業者、アグリゲーターに電気を売る必要があります。このとき、買取価格は固定ではありません。電気の需要が高い時には高値、低い時には低値での価格が提示されます。
一方で、FIT制度のときと同じように、売電価格には一定の補助額(プレミアム)が上乗せされます。これにより、再エネ発電の事業性が引き続き支援されるというわけです。
FIP制度の施行により、再エネ電力はより市場に即した形で発展することが可能になります。高額固定価格での買取がなくなることは、国民負担の軽減にもつながります。
発電事業者から見ると、より高値で電力を売れる可能性がでてきます。気象予測や需給バランスの予測など、新しい電力関連ビジネスの発展も期待されており、FIP制度によって再エネ電力は新しい時代を迎えることになりそうです。
画像出典:資源エネルギー庁 『再エネを日本の主力エネルギーに!「FIP制度」が2022年4月スタート』
FIT制度とFIP制度は何が違う?FIP制度の新しい特徴をわかりやすく解説!
FIT制度からFIP制度へ移行された経緯は前章でお伝えした通りですが、FIP制度に変わることで具体的にどんな変化があるのでしょうか。この章ではFIP制度の新しい特徴を解説してまいります。
売電価格に補助額(プレミアム)を上乗せする=固定価格ではない
FIT制度とFIP制度の大きな違いの一つに、固定価格かそうでないかという点があります。FIT制度は売電さえすれば固定価格で買い取ってもらうことができましたが、FIP制度はコストをかけて発電しても需要の少ない時であれば高値では買い取ってもらえません。
売電価格が流動的になるため、発電事業者はなるべく高値の時に売電できるように工夫するはずですし、そのための監視システム(EMS)や蓄電池の機能が進化することが期待されます。
バランシングを行わなくてはならない
安定して電気を供給するためには、何よりも需要(消費量)と供給(発電量)を一致させることが大切です。これを「バランシング(同時同量)」と言います。そのため発電事業者は、需要に合わせて適切な発電量を維持することが求められています。
実際にどのように電力が維持されているかというと、発電事業者が発電計画を事前に提出する、「計画値同時同量制度」というルールのもとで進められています。
まず、発電事業者が前日正午までに翌日(30分を1コマとして1日48コマ)の発電販売計画を作成し電力広域的運営推進機関(OCCTO)に提出します。OCCTOとは、電力の需給状況を監視し、需給調整をするなどして電力の安定供給を確保する機関です。そして、OCCTOはこの計画を元に電気を管理運用します。計画書は各コマの1時間前まで変更が可能ですが、仮に計画と異なる実績値であった場合には、その量に応じてペナルティとして「インバランス料金」の支払いが必要になります。
インバランス料金は適正なバランシングのために必要なものですが、発電事業者がバランシングを適正に行えるようになるまでにはある程度の年月とデータの蓄積が必要です。そこでFIP制度ではバランシングコストに配慮したプレミアム額が提示されています。2022年度は1.0円/kWhとし、その後緩やかに低減させることで、中長期的にバランシングコストの低減を目指しています。
画像出典:資源エネルギー庁ウェブサイト(FIP制度における基準価格とプレミアム)内 「FIP制度当初のバランシングコストについて」
認定事業者の意思決定が重要に(売電先を自由に選べるようになった)
FITは再エネ事業者への補助ではなく、買い取り事業者への補助でした。送配電事業者は再エネ事業者から固定価格で電気を買い取り、それを小売電気事業者へ売りますが、小売電気事業者が買い取る費用は変動するため、時には再エネ事業者から買い取った額より低くなってしまう場合があります。そのような際の調整費用としてFIT交付金が支払われている仕組みです。
一方でFIP制度はFIP認定事業者に直接プレミアム(補助額)が支払われます。そのためJEPX(日本卸電力取引所)・小売電気事業者・アグリゲーターから自由に売り先を選ぶことができます。それにより、バランシングなどの手間はかかりますが、自由度も大きくなるというわけです。
FIP制度の導入によるメリット
【需要家メリット】(再エネ賦課金のような)負担金の軽減
日本が目指すカーボンニュートラルにおいて再エネ導入は必要不可欠な課題であり、そういった意味でFIT制度は再エネ事業者を数多く誕生させた貢献度の高い施策であったと言えます。しかし一方で、高額の固定価格で電気を買い取るというルール上、国民負担が増大するというデメリットがありました。FIT交付金の財源は再エネ賦課金などの利用者が負担する電気料金であることから、長期間続けることには問題があります。しかしFIP制度に切り替えることで、より市場に合わせた形で効率的に再エネ事業者を支援することができ、国民負担も軽減できるのです。
【企業側メリット】再エネ投資へのインセンティブ効果
FIP電源には必ずプレミアムが付与されるため、電力の市場価格が下がったとしても収益をある程度確保できます。また、太陽光発電であれば晴天時に発電し、蓄電池を活用しながら電力需要が高まる高価格時に売電するといった効率的な運用をすることで、新たなビジネスチャンスをつかむことができます。
再エネ発電をうまく活用することによってビジネスチャンスがさらに拡大するとなれば、再エネ設備に対しての投資が促されます。FIP制度は、再エネを一層普及させていくうえで重要な施策といえます。
【企業側メリット】蓄電池の活用による売電収益拡大
FIT制度では電気を作りさえしていれば固定価格で買い取ってもらうことができましたが、FIP制度からは自ら電気を「いくらで売るか」を考えながら売りに行かなくてはなりません。その際に必要不可欠なのが蓄電池です。
太陽光発電が急速に普及した結果、発電量の多い日中は電力の供給が需要を上回るようになり、市場の取引価格(JEPX価格)がゼロ円になることも増えてきました。せっかく発電した電気をゼロ円で販売していては収益が出ません。そこで晴天時に発電した電気を蓄電池に貯めておき、高需要時に放電(売電)することで、より高い収益を得ることができるわけです。
FIP制度下ではこのような事業者の意思決定が重要となります。その分、自由な市場競争下で生まれるビジネスチャンスに期待が寄せられています。
【企業側メリット】アグリゲーションビジネスの拡大
再エネが主力電源化していくためには、分散する再エネ電源とその市場取引を統合していく必要があります。そのために欠かせないのがアグリゲーションビジネスです。アグリゲーターとは、電力の需要と供給(電源)をそれぞれにとりまとめ、需要家と売電事業者との間に立って電力のバランスコントロールを行う事業者のことです。
アグリゲーターは需要と供給の調整をするだけでなく、エネルギーリソースの最大活用にも取り組みます。例えば、電気の供給が需要を上回ってしまうような際に、アグリゲーターは電力の需要家(工場など)に対して電力の使用を増やすように依頼します。需要家は蓄電池やEVなどを充電したり、稼働を増加するなどの方法で電気の需要を増やします(ディマンド・レスポンス)。このような取り組みを行ってくれた需要家に対して、アグリゲーターは報酬を支払います。つまり、アグリゲーターは需要家のリソースを活用しながら、需要家の収益にも寄与しているのです。
アグリゲーションビジネスが拡大し、市場が統合されながら活性化していくことで、再エネは飛躍的に主電源化していく可能性があります。
<参考リンク>
FIP制度の詳細設計と アグリゲーションビジネスの更なる活性化(資源エネルギー庁)
【企業側メリット】非化石価値市場で販売できる
FIP事業で得た売電収入の中には、「売った電気の利益」と「売った非化石価値の利益」の2種類があります。非化石価値というのは、再エネが化石由来の電力でないことを示すもので、「環境価値」の一種です。この非化石価値は、証書にして取引を行うことができます。その取引を行うのが非化石価値取引市場です。
日本では2050年のカーボンニュートラルの実現を目指して再エネの推進が行われていますが、化石燃料による発電をゼロにすることは難しい現状があります。また、化石由来の電気を使わずに製品を生産することもまた、さまざまなハードルがあります。
しかし非化石証書を購入することにより、その分の電力はCO₂排出量ゼロとみなすことができるのです。そのため、非化石証書は小売電気事業者や一般企業などの需要家から高い需要があります。
<参考リンク>
再エネを日本の主力エネルギーに!「FIP制度」が2022年4月スタート|スペシャルコンテンツ|資源エネルギー庁 (meti.go.jp)
【政府メリット】電力の安定と再エネの主力電源化
日本政府としては、2050カーボンニュートラルに向けてより加速度をつけて再エネ主力電源化をすすめていかなくてはならないフェーズに来ています。その中でFIP制度は、FIT制度によって再エネをスタートした事業者たちを市場へ取り込みながら、自由競争におけるビジネスに適応させ、飛躍的に拡大させる重要なカギを握っています。
経済産業省資源エネルギー庁のサイト内、FIP制度のスペシャルコンテンツのタイトルにも『再エネを日本の主力エネルギーに!「FIP制度」が2022年4月スタート』と銘打たれているとおり、再エネの主力電源化はカーボンニュートラルの重要な軸のひとつです。
各所に点在する再エネ電源をアグリゲーターなどがまとめ、それを市場に統合させることができれば、電力はより安定し、主力電源化への道筋がはっきりと見えてくることとなるでしょう。
【政府メリット】電力システム全体でのコスト低減
電力は流通させるために常に需要と供給をバランスさせる必要があるため、多大なコストがかかります。それは再エネ電源も例外ではなく、各地に点在している再エネ電源がそれぞれに電力を監視し毎日バランシングを行うのは非常にコストがかかります。しかしアグリゲーターのような調整役がまとめていくつかの電源を監視し、電力の融通役を担うことで、電力システム全体としてのコストは次第に低減されていきます。
FIP制度は、再エネ電源への投資インセンティブを確保するとともに、再エネ電源市場全体のコスト低減にも寄与しているのです。
FIP制度の導入によるデメリット
市場価格が高騰した場合には翌年のメリットがなくなる
FIP制度における市場価格は 前年度の年間平均市場価格をもとに決定されるため、通常運用ではほとんど問題がありませんが、何か特別な事象が起こった際には翌年の市場価格に大きな影響を及ぼします。例えばエネルギー危機などが発生して価格が高騰した年は大きな利益が発生しますが、翌年は参照価格(解説は後述します)が高くなりプレミアム0円になる月も増えてしまいます。
FIP制度にはメリットも多くありますが、このような仕組み上の逆ザヤもおこらないわけではないため、しっかりと制度を理解したうえで参入する必要があります。
売電収益の長期的な見通しが不透明
FIPでは売電価格が毎日変動するため、長期的な収益の予測がつかないというデメリットがあります。売電によって収益を得ていくためには、おおまかな需要期を見据えたうえで、毎年のデータや天候の分析、管理運用面での工夫など細やかな管理を行っていくことが大切です。
またそのような綿密な管理が難しい場合は、アグリゲーターなど調整役に管理を頼むことも検討する必要があります。
さらに詳しく!FIP制度のしくみ・価格決定の方法と語句の説明
FIP制度の価格の決定の仕方
FIP制度の価格設定を考えるときには、まず以下の公式をお伝えする必要があります。
①基準価格(FIP価格) ー ②参照価格 = ③プレミアム単価
この価格設定の説明を、語句説明を交えてしていきましょう。
まず価格設定は、前年度の平均価格をもとに参照価格が設定されます。
その次に、参照価格をもとにプレミアム単価が算定されます。
画像出典:資源エネルギー庁ウェブサイト(FIP制度における基準価格とプレミアム)内
「<プレミアム単価の算定イメージ>」をもとに作成した図
①基準価格(FIP価格)
基準価格(FIP価格)とは、再エネ由来電力を発電する際の発電設備の建設コストなどから逆算された、コスト回収可能な想定価格です。
簡単に言うと、「だいたいこのぐらいの価格であれば設備コストを回収できるだろう」と想定された価格です。FIP制度では、この基準価格程度になるようにプレミアム単価が設定されます。
つまりFIP価格とは、コスト回収に基準が置かれているというわけです。
②参照価格
参照価格は、市場取引等により期待される価格のことです。
当月の参照価格= 前年度年間平均市場価格+(当年度月間平均市場価格-前年度月間平均市場価格) ※単位は(円/kWh)
参照価格は、”当年度”の月間平均市場価格(円/kWh)から”前年度”の月間平均市場価格(円/kWh)を引き、それを前年度の”年間”平均市場価格(円/kWh)に足すことで決定されます。
今年と前年の月ごとの差分を、年間平均価格に反映させて決定しているということです。
③プレミアム単価
当月の調整前(*1)プレミアム単価= 基準価格 ー 当月の参照価格 ー 非化石価値相当額+ バランシングコスト (単位:円/kwh)
プレミアム単価は、①基準価格(FIP価格)から②参照価格を引いたもので、このプレミアム単価に1ヶ月ごとの電力供給量を乗じた額がプレミアム額として支給されます。
プレミアム単価の算出方法は、基準価格(これぐらいの価格であればコスト回収できるだろうと想定された価格)から当月の参照価格(市場取引においてこれぐらいで買えるだろうと期待される価格)と非化石価値相当額をマイナスしたものに、バランシングコストを加算することで算出されます。
非化石価値相当額とは、次章に説明を譲りますが、二重取りを防ぐためのマイナス処理です。バランシングコストは発電計画提出に伴う実質的なコストです。(参照:「バランシングを行わなくてはならない」)
つまりプレミアム単価は、実勢価格に対して必要なコストをプラスした、インセンティブ効果の高い単価に設定されていると言うことができます。しかし今後、バランシングコストは徐々に低減されていくことが決まっているため、発電事業者は早めに市場に適応していくことが大切です。
(*1)出力制御時にプレミアムはつかないため調整が発生し、最終的に調整後プレミアム単価が決まります。
<参考リンク>
FIP制度における基準価格とプレミアム(資源エネルギー庁)
卸電力市場
卸電力市場は日本で唯一の卸電力取引所です。JEPXとも呼ばれます。電力自由化に伴い、2003年に設立されました。
電気の取引は1日を30分ごと(毎時0~30分、30分~0分)で分割し、48個の個々の商品として取引が行われています。
非化石価値取引市場
カーボンニュートラルの実現へ向けて、電気事業者や企業には「非化石エネルギーを選んで買いたい」というニーズがあります。(非化石エネルギーとは具体的には、太陽光・風力・水力・地熱・バイオマスなどの再生可能エネルギーと、原子力発電です。)
非化石価値取引市場は、そのようなニーズに応えるために、化石由来でないエネルギーの環境価値を可視化し、証明書として売買するものです。非化石エネルギーの環境価値の証明は、「非化石証書」と呼ばれます。企業や電気小売事業者はこの非化石証書を買うことで、実質的に再生可能エネルギーを扱っていることと同じとみなされます。
この再エネを販売すると、この非化石価値が含まれた形で収益が上がり、さらにそれを非化石価値取引市場で売ると収益の2重取りとなってしまうため、プレミアム単価を算出する際は非化石価値分がマイナスされています。
蓄電池の活用とFIP制度を利用した再エネ収益拡大
蓄電池の活用とFIP制度
再エネ設備を導入し、太陽光発電などで売電しながら売電収入を得る事業者は今後増えていくことが考えられます。特に次のような場合には、蓄電池を利用することで収益の拡大が期待できます。
ひとつめは、高需要時の売電です。FIT制度とは異なり、FIP制度になると買い取り価格は固定ではありません。そのため、売電単価が高い時(高需要時)に売ることで利益の増大が期待できます。
次に、低需要時の電力使用です。アグリゲーターなどが電力を束ねている場合、電力供給が過多になった場合などに電力を使用してほしいという依頼が来ることがあります。そんなときに充電(消費)し、アグリゲーターに寄与することで報酬が得られます。
FIP制度の活用において、蓄電池は収益を拡大する重要なカギとなります。
発電量と使用量を管理し、需要と供給に応じて適切に売電することで発電ビジネスは成長していくと期待されています。
▼さらに詳しい解説はこちら!
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まとめ:電力市場への早期対応に向けて蓄電池の活用を
いかがでしたでしょうか。今回の記事はFIP制度についてお伝えしました。
価格算出の方法などは少し難しい面もありますが、基本的にFIP制度は再エネ電力の主力電源化に向けて力強く支援していく内容となっています。
今後は市場競争の中で、再エネ電源はさらにビジネスチャンスを拡大していくものと考えられます。その際に必ずと言っていいほど必要となるのが蓄電池です。
電力市場へ早期対応したいと考えておられる事業者様は、ぜひお早めに蓄電池の情報を数多く収集し、ご活用をご検討ください。またお悩み事や気になる点がある場合には、技術と経験豊富な弊社へぜひ、お気軽にご相談ください。
【執筆者情報】
脱炭素ソリューション.com 編集部
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